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【工場潜入】一枚の布が「手袋」に変わる瞬間。IKKの品質を支える「裁断」の秘密

こんにちは!IKK株式会社のスタッフブログです。

皆さま、普段お使いいただいている私たちの手袋が、どのように作られているか想像したことはありますか? 完成した製品を目にすることはあっても、その「生まれる瞬間」を見る機会はなかなかないかもしれません。

今日は、私たちIKKが誇る「無縫製防塵手袋(シームレスクリーン手袋)」が生まれる最初のステップ、工場の心臓部とも言える「裁断」の現場をご紹介します。

巨大なロールから始まる「品質」への旅

今回公開した写真は、IKKの工場内で稼働している**「油圧裁断機」**の様子です。

写真をご覧ください。巨大なトイレットペーパーのように見える白いロール。 これこそが、IKKの手袋の素材となる原反(げんたん)です。ただの布ではありません。肌に触れる内側は汗を吸い取り蒸れにくい「ポリエステル製ニット」、外側には発塵を抑える「ポリウレタンフィルム」をラミネート加工した、高機能な複合素材です。

このロールが裁断機へと送り込まれ、金型によって手袋の形へとくり抜かれていきます。 「ガシャン、ガシャン」 工場内に響くリズミカルな音とともに、何層にも重なった生地が一瞬にして同じ形に切り抜かれていく様子は、まさに職人技と機械の力の融合です。

「縫わない」からこそ、「切る」が命

IKKの手袋の最大の特徴は、商品名にもある通り**「無縫製(シームレス)」**であること。 通常の手袋にあるような糸による縫い目が一切ありません。熱溶着という技術で生地同士を貼り合わせることで、縫い目からの発塵や糸のほつれを完全に防いでいます。

実は、この「縫わない」という製法において、今回ご紹介している**「裁断」**は極めて重要な意味を持ちます。

縫製であれば多少のズレは縫い代で調整できることもありますが、熱で溶かしてくっつける溶着加工では、生地の切り口がコンマ数ミリでもズレていると、完璧な接着ができません。 切り口が乱れれば、そこから耐久性が落ちたり、着け心地が悪くなったりする原因になります。

裁断機は、ただ切っているだけではなく、後の「溶着」工程で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、極めて高い精度で生地を切り出しているのです。

日本製ならではの「安心」を皆様の手元へ

写真の手前に積み上げられた、カットされたばかりの白い生地たち。 これらはこの後、熟練のスタッフの手によって一枚一枚丁寧に溶着加工され、検査を経て、皆様のお手元に届く「無縫製防塵手袋」となります。

  • 汗をかいても蒸れにくい快適な着け心地
  • アレルギーにも配慮した優しい肌触り
  • 洗って繰り返し使えるタフな耐久性

こうした特徴は、素材選びはもちろんですが、この裁断機による正確なカットという土台があってこそ実現できています。

私たちは、「たかが手袋、されど手袋」という精神で、見えない工程の一つひとつに全力を注いでいます。 「やっぱりIKKの手袋は違うね」 そう言っていただけるよう、今日も京都の工場で、機械の音とともに真摯にものづくりに向き合っています。

今回ご紹介した「無縫製防塵手袋」は、プロの現場はもちろん、衛生面や品質にこだわる一般のお客様からも多くのご注文をいただいております。 ぜひ一度、このこだわりの詰まった手袋を試してみてください。きっと、指先を通した瞬間にその違いを感じていただけるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!